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2015-02-07 22:17    長財布ラウンドファスナー
 地上の積雪は、七、八十センチもあるだろうか。薄墨を流したような空からは、なおも小雪がちらついていて、駈け寄ってくる整備員たちの鼻だけが異様に赤くみえている。  長い通路を歩いて、出口を通り抜けると、出迎えの人の群れのなかから、 「留美さん、お帰り」  という声がして、青いキルティングの防寒服を着た若い男が、ゴム長を鳴らして駈け寄ってきた。  留美は立ち止まって、目をまるくした。 「ま、圭ちゃん。どうしたの?」 「迎えにきたさ。おやじさんからこの便で着くって聞いてたから」 「わざわざ?」 「いや、札幌まで用があったんでね、ついでにと思って。間に合って、よかった」  若い男はそういいながら、留美の手から荷物を取って自分で提げて、それからそばに立っている清里を訝《いぶか》しそうにみた。 「こちらはね、東京から御一緒した清里さん。お世話になっている雑誌の編集次長さんなの」  留美がそういって教えると、男は、はにかむように笑ってお辞儀をした。 「これは、うちで働いて貰っているいとこで、圭吉っていうんです」  留美は、清里に男をそう紹介したが、その目にはかすかに困惑の色が浮かんでいた。  機内での打ち合わせでは、空港からタクシーで札幌へ出て、ホテルに荷物を置いてから一緒に昼食を摂《と》り、留美の案内で札幌の市内を見物して、留美は夕方六時発のニセコ2号という急行で単身余市へ向う——そういうことになっていた。まさか余市から迎えがきているとは思わなかった。  空港ビルを出ると、忽《たちま》ち寒気が清里の顔に貼《は》りついた。圭吉が車を取りにいっている間、清里は、鼻毛が凍ったような気がして何度も人差指と親指で鼻を摘《つま》んでみた。 「着く時間なんか、知らせなければよかったわ」  留美が独り言のようにそういった。