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null   〈ハグルマにお願いする〉  目の前の空中に、ぽかんと浮かんでいる。輝く赤い文字で。  なんだこれは? ひょっとして、これがこの袋小路からの出口なのだろうか。  ハグルマ?  それはこの絵に描かれているこの物体——あるいは生物——のことなのか。  尖った無数の歯を持つ円形のもの。 「ハグルマ」  どこかから、そんな声が聞こえた。  いや、おれが自分でつぶやいたのか。  それとも——。  いつの間にかおれはドアの前にいる。  鍵がかかっているはずの屋上へのドア。  なんのために自分がそんなことをしているのかわからない。  いつも、鍵がかかっている。  だから開くはずがない。  屋上へのドア。