ルイヴィトン・モノグラム アーツィーmm
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null「ああ、東京さ行ったシゲは一番できの悪かった男ずら」 「と言いますと」 「三割三十本なんて、元佐倉じゃ子供でも打つっぺよ」 「そうですか」 「来た球を打つ? こくでねえ。そっだこど、あったりまえでねえの」 「そっ、そうですね」 「来た球を打たなんだら、何を打つだ、そうだっぺ?」 「はい」 「それがシゲばっかりちやほやされてよお。大きな声じゃ言えんべが、あいつは村長の息子だから威張《いば》っとるずら」 「うんだ、うんだ」  まわりの男たちがいっせいにうなずいた。 「さっ、ノボルが相手するっぺよ」  ノボルという男は片膝《かたひざ》をつき、ウェイティングサークルで打順を待っていた長島そっくりの男だった。 「さあ、投げてみれ」  神崎はボールを受け取ると、軽く肩ならしをしてバットを持った男と対峙《たいじ》した。 「おい、何しとるだ」 「はっ、肩慣らしを」 「ド素人《しろうと》が、カッコつけるでねえ」